【よみもの】8つの離島で育まれた個性豊かな沖縄黒糖 | 樂園百貨店

8つの離島で育まれた個性豊かな沖縄黒糖

2018.06.15

GOODS

甘いけれど、ほろ苦い。個性豊かな8つの島々で作られる八島黒糖は、それぞれの島の土壌や天候、栽培環境の違いから、味も香りも食感も、島ごとに異なります。島の風土がギュッと凝縮された豊かな味わいをお楽しみください。

沖縄県の8つの島だけで作られている黒糖

沖縄で、昔からお茶請けとして親しまれてきた黒糖。客人をもてなすときはもちろん、農作業などの合間にも。ひと粒口に含むと、素朴で濃厚な甘みがじんわりと口いっぱいに広がります。

砂糖の種類は大きく分けて『分蜜糖』と『含蜜糖』の二つ。
『分蜜糖』は原料であるサトウキビの絞り汁から糖蜜を分離させたもので、一般的な上白糖(白砂糖)と呼ばれているもの。一方、『含蜜糖』はサトウキビの搾り汁をそのまま煮詰めて濃縮し、なにも加工せず冷却して固めたもので、黒糖(黒砂糖)はこれにあたります。

製造工程で糖蜜を分離させてしまう上白糖と比べ、黒糖は糖蜜に含まれるカルシウムや鉄など各種のミネラル分がそのまま溶け込んでいるので栄養価が高く、昔から健康食品としても重宝されてきました。
その味わいは複雑で、しっかりとした甘さのなかにほのかな苦味や塩味、カラメルのような焦げた風味を感じることも。また、産地によっても味わいが微妙に異なる、なんとも個性豊かなお砂糖なのです。

現在、沖縄県内で黒糖を製造しているのは、伊平屋島、伊江島、粟国島、多良間島、小浜島、西表島、波照間島、与那国島の8つの離島にある製糖工場のみ。沖縄本島にもサトウキビ畑や製糖工場はありますが、そのほとんどが分蜜糖に加工され、上白糖の原料として県外へと出荷されます。沖縄県の砂糖総生産量のうち、分蜜糖が占める割合はなんと9割以上。サトウキビ=黒糖というイメージがありますが、実はそういうわけではなかったのです。

8つの島で作られている黒糖は製糖の工程に大きな違いはないものの、サトウキビの品種や栽培方法、土壌、気象条件の違いにより、色、食感、香り、形はさまざま。その伝統的な製法や原料へのこだわりから、地域食品ブランドの表示基準「本場の本物」にも認定されています。

どれから食べようか迷ってしまう、個性豊かな黒糖たち

そんな沖縄県の8つの島で作られた個性豊かな黒糖が少しずつ入って、食べ比べが楽しめ、お土産としてもぴったりなのが『八島(はちしま)黒糖』です。
西表島はイリオモテヤマネコ。伊江島はテッポウユリ。手のひらサイズのカラフルな袋には、沖縄県出身のイラストレーターMIREIさんが描く8つの島を象徴するイラストがあしらわれています。
「これはなんの絵だろう?」「これはマンタかな?」と友人や同僚同士、会話が盛り上がりそうです。袋の裏側には島の概要や名産品が紹介されているので、それぞれの島についてちょっと詳しくなれるのも嬉しいですね。

実際に8島の黒糖を食べ比べてしてみると、驚くほどそれぞれの島ごとに特徴があることに気が付きます。

8島のうち、いちばん北に位置する『伊平屋島』の黒糖は、封を開けるとほのかに稲のような青い香りと、シャリシャリと口の中で崩れるような食感。ガツンとした黒糖風味を感じたい方におすすめです。
続いて『伊江島』の黒糖は、華やかな香り。伊平屋島産黒糖と同じくシャリシャリとした食感で、塩味が強めに感じられます。
『粟国島』の黒糖は、粒子の細かさが特徴。口の中でほろっと崩れ、舌の上ですうっと溶けていきます。比較的くせのない、さっぱりとした味わいです。

宮古諸島に位置し、国の重要無形民俗文化財に指定されている“八月踊り”で有名な『多良間島』の黒糖は、八島のなかではいちばんの堅さ。サクッとした歯ごたえのあとにジャリジャリとした食感が楽しめ、ゆっくり長く黒糖を味わえます。
“ちゅらさんの島”として知られる『小浜島』の黒糖はいちばん色が濃く、しっとりとした噛みごたえ。コクがあり、とろけるような濃厚な甘みが広がり、昔ながらの黒糖というイメージです。
『波照間島』の黒糖は、小石のようなコロコロとした形。ほのかに感じる塩味と、シャリシャリとした柔らかめの食感で、心地よい口溶けが特徴です。

そして日本最西端の島である『与那国島』の黒糖は、ほろっと砕けるやや固めの食感。口の中に長くとどまってくれるので、飴のようにゆっくり溶かして味わうのもおすすめ。素朴でやわらかな甘みが感じられます。

黒糖アレンジメニューも楽しんで

少し余ってしまった場合には普段の料理の砂糖替わりとして。また、ドリンクやデザートとの相性も良いので、ちょっとアレンジして使ってみると、ひと味違う黒糖を楽しめます。

ブラックコーヒーやミルクティーは、黒糖との相性抜群。黒糖をいれると、まろやかな甘みと独特の風味がプラスされ、リッチな味わいに。ホットなら黒糖のかけらをそのまま、アイスなら黒糖を溶かしてつくる自家製“黒みつ”を。黒糖を少量のお湯で溶かし電子レンジでチンするだけで、手軽に黒みつがつくれます。さいごにカップの底に溶け残ったかたまりも、忘れずにパクッ。

朝食には焼き立てのトーストに黒みつをまわしかけて、砕いた黒糖のかけらもON。カリカリとした食感も楽しいミネラル豊富な黒糖トーストで、元気な一日のはじまりです。

絡みが良いトロリとした黒みつにしたいときは、ひと手間かけてお鍋で煮詰めるのがおすすめです。
バニラアイスにトロリとした黒みつときなこを合わせた黒糖アイスは、休日のおやつにぴったり。黒糖とバニラ、それぞれの甘みが絶妙に混じり合い、思わず頬が緩んでしまう美味しさです。

お土産としてはもちろん、ご家庭でも喜ばれる一品です。黒糖のもつ豊かなコクと風味を、是非お楽しみください。

八島黒糖

樂園百貨店では、8つの島の黒糖を一度にお楽しみいただける、沖縄県黒砂糖共同組合「八島黒糖」セット(20g×8袋)の他、バラ売りもご用意しております。バラ売りは、セットよりも少し大きなサイズ(50g)ですが、袋にジップがついているので、保管や持ち運びにも便利です。