月のサイクルとミツバチの恵みで美しく。沖縄生まれのスキンケアシリーズ
2021.10.07
GOODS満月へ向かうときにはうるおいを与えてハリを育み、新月へ向かうときには余分なものを排出して透明感を高める。月の満ち欠けに合わせて2つのラインを使い分けることで美しさを引き出すというユニークなスキンケアを提案しているのが、FROMOの『2830』シリーズです。そのキー成分であるハチミツやミツロウは、良質なものを確保するため自社で養蜂から手がけられているのだとか。その工房におじゃまして、FROMO代表・石渡みち代さんにこだわりの製品づくりについてお話をうかがいました。
沖縄の豊かな自然や文化にインスピレーションを得て
月の満ち欠けの周期を表す「28」と、ミツバチのライフサイクルを表す「30」。月のリズムとミツバチの恵みをスキンケアに活かすという『2830』独自のコンセプトは、石渡さんが沖縄で出合った自然や文化にインスピレーションを得て生まれたものだといいます。
「海の青さや夕焼けの美しさ、そして旧暦と暮らす人々。沖縄の豊かな自然や文化に触れて、人間は自然のなかで生かされているんだということを深く実感したんです。それからは自分らしくありのまま自然とともに生きることが一番幸せだと考えるようになり、すごく楽になりました。」
それは、東京から沖縄へ移り住み、多忙で不安定な毎日のなか心身ともに疲弊していた石渡さんの人生観を大きく変えたできごとでした。そんなご自身の体験から、同じように忙しくバランスを崩しがちな同世代の女性たちを沖縄の自然素材を使った商品でそっと勇気づけられたらと、FROMOを立ち上げ商品開発をスタート。さまざまな素材を扱うなかで、タチアワユキセンダングサのハチミツに巡り合い、『2830』が誕生したのだそうです。
タチアワユキセンダングサのハチミツをスキンケアに
沖縄の生命力あふれる植物のパワーに魅せられていくなかで、沖縄のいたるところに自生するタチアワユキセンダングサが薬草としても活用されていることを知った石渡さん。その花からとれるハチミツはきっと他のものとは違うはず、そう考えて成分を分析してみると、思った通り、肌の美しさに関わるポリフェノールやビタミン、ミネラルなどが一般的なものよりも多く含まれていることがわかったそう。
「この素晴らしいハチミツをスキンケアに活かしたい、そんな思いから『2830』を企画したんですが、稀少なためなかなか仕入れが難しくて。そこで、沖縄の自然への恩返しにもなればと自分たちで養蜂をしようということになったんです。」
ハチミツがわずかにとれるようになるまでに約3年。たびたび困難にぶつかりながらも薬剤は一切使わないというこだわりを貫き、試行錯誤の末、スキンケア製品に使われているすべてのハチミツを自社で生産できるまでに。
「自然のものなので、その年によってとれる量や出来が異なります。製品づくりに必要な量のハチミツを安定的に生産するのが一番大変かな。『2830』の製品には、蜜蓋を切って絞っただけの、生のハチミツをたっぷりと贅沢に配合しています。とれたてはお花の香りが濃く、フルーティーですごくおいしいんですよ。」
月のサイクルに合わせることでバランスを整える
タチアワユキセンダングサのハチミツとともにコンセプトの柱を担うのが、月の満ち欠けに沿ったスキンケアメソッド。そのヒントとなったのは、石渡さんが沖縄で出合った旧暦の文化だといいます。
「沖縄に住み始めた頃、友達をつくりたいと思って三線を習ったんです。その先生が、月の満ち欠けをもとにした旧暦のことをいろいろとお話ししてくださって。興味をもって調べていくうちに、月のサイクルと人間、特に女性の体の周期に深い関わりがあることを知りました。昔の人が自然のリズムに沿って暮らしていたように、月のサイクルに合わせてお手入れすることによって、心と体、そして肌のバランスを整えていく。そんなメソッドを誰もが実践しやすいよう商品に落とし込んでお届けできたらと、2つのラインからなるスキンケアを設計しました。」
満月へ向かう再生期にはSラインを使い、新月へ向かう浄化期にはJラインを使う。それだけで自然と月のサイクルに合わせたお手入れができるよう、それぞれに応じたスキンケア成分を厳選。例えば化粧水なら、Sラインにはハリを与える沖縄の島人参エキスが、Jラインには収斂効果を持つパッションフルーツエキスが配合され、それぞれ月のサイクルに合ったスキンケア効果をもたらしてくれるのだそうです。
香りを味方に、スキンケアを通して自分らしくいられる時間を
実際に商品を手にとってみると、心に響くような香りに思わずうっとり、たちまち幸福感に包まれます。
「商品開発において、香りはすごく大事にしたポイント。精油の最高峰といわれるローズとネロリをそれぞれキーになる香りとし、2つのラインの働きに合わせ、こだわり抜いてブレンドしました。」
Sラインは、女性の肌と心を満たすローズにゼラニウムやフランキンセンスをブレンドし、しなやかな美しさを育む香りに。Jラインは、心を解きほぐして癒すネロリに鎮静作用を持つサンダルウッドをブレンドして、不要なものを手放す手助けとなる香りに。それらの効果をダイレクトに活かすため、『2830』では、最初にオイルを数滴指先にとって鼻先に近づけ、香りが頭全体に広がっていくようなイメージで3回深呼吸してからお手入れを始めることをおすすめしているそう。
「自分で作った商品ですが、私自身も仕事で落ち込んだときにこの香りに助けられたことがあって。香りが心身に働きかける力って本当にすごいですよね。」
香りの力を味方にスキンケアを通して自分自身をいたわり、自分らしくありのままでいられる時間を大切にしてほしい。そのきっかけとして『2830』を手にとってもらえたら、そんな石渡さんの思いが、「more than dance(ダンスよりも楽しい生活を)」というメッセージとともに、商品ひとつひとつに大切に込められています。