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2019.03.01

PEOPLE

世界で認められた“豆ポレポレ”。奥深きコーヒーの世界。

先日イタリアで行われた、焙煎の技術を競う世界大会、WDRD(ワールドコーヒーロースティングチャンピオンシップ)に沖縄初の日本代表として出場し、見事準優勝を勝ち取った、『豆ポレポレ』の仲村良行さん。ちょっとユニークなコーヒーとの出会いや、樂園CAFÉのコーヒーに使用している『樂園ブレンド』の秘密を教えていただきました。

東南アジアのカフェで出会った、甘くて苦い不思議なコーヒー

―『豆ポレポレ』という響きがとてもかわいいなと感じたのですが、ネーミングの由来を教えていただけますか?

『ポレポレ』というのは、スワヒリ語で『ゆっくり』という意味なんです。コーヒーを飲んでゆっくりしてほしい、そして自分自身もゆっくり歩んでいこうというのがあってこの名前にしました。それからコーヒーはエチオピアが発祥だと言われているんですが、エチオピアで使われている言語がスワヒリ語というのもあっていいなと。あとは単純に響きがかわいいから、ですかね(笑)

―仲村さんは、昔からコーヒーが好きだったのでしょうか?

実は、最初からコーヒーが好きだったわけじゃないんです。
大学生のときはビリヤードがとても好きで、大学を卒業した後も就職しないでビリヤードをしにタイ・カンボジア・ベトナム・ラオスをバックパッカーで周っていたんです。その旅の中でがつんと印象に残ったのが、ビリヤードをしに訪れたカフェで飲んだコーヒーでした。すごく甘くてすごく苦いのに、すごく美味しくて。「なんじゃこりゃ!?」って衝撃を受けたんです。

当時はコーヒーのことを何も知らなかったので、後から調べてみて、それがベトナムコーヒーと呼ばれているものだということを知りました。かつてベトナムがフランスの植民地だった時代に、すごく苦い低級品のコーヒーを売りつけられていたらしいんですけど、この美味しくないコーヒーをなんとか美味しく飲めないかと考えて生み出されたのが、このベトナムコーヒーだったんですね。そういう食文化というか背景にあるものを知るとすごく面白いなと、そこでコーヒーというものに興味を持ったんです。

―ビリヤードをしに行ったはずが、コーヒーに魅せられて帰って来られたんですね。

そうなんです。これはビリヤードよりも面白いぞ、と。
旅を終えて沖縄に帰ってきたときに、タイミングよくコーヒー屋さんがスタッフを募集していたのでアルバイトで入りました。で、働いてみたらコーヒーを作るのも接客もすごく楽しくて。コーヒーについて調べれば調べるほど、奥深い世界にどんどんハマっていって…今に至るという感じです。

焙煎の技術を競う世界大会、WCRCでの活躍

―豆ポレポレのコーヒーのこだわり、というのはどういったところでしょうか?

うーん、そうですね…。これがうちのこだわり!というようなものは無いんですが、コーヒーを選ぶうえで、自分自身が感じた驚きだったり、気持ちだったりを共有できたらいいな、とは思っています。
生豆を仕入れるときには、できるだけ現地に足を運ぶようにしていますが、全部行けるわけではないんですね。だからこそ、アンテナをしっかり張って、コミュニケーションをとって、いいものが入ったら連絡をもらえるような関係性を築いておくことが大切なんです。

―それだけコーヒーと向き合ってきたからこその偉業だと思いますが、先日イタリアで開催されたWCRC(ワールドコーヒーロースティングチャンピオンシップ)で準優勝されたと伺いました。おめでとうございます。

ありがとうございます。

―これはどういった大会になるのでしょうか?

ざっくり言うと、焙煎の技術を競う大会です。みんな同じ原料を使って、同じ釜を使って、同じ会場で、同じ時間でやる。「焙煎」という火の入れ方ひとつで味わいが大きく変わってくるので、それが評価の基準になります。とはいえ、焙煎をはじめる前の段階、まず目指す味わいを定めることや、生豆の状態の見極めも影響してくるので、全体を通してトータルで評価されるという感じですね。
出来上がったコーヒーも味わいの印象だけで評価されるのではなくて、ボディ、アフターテイスト、バランス、など様々な項目がきちんと数値化されていて、審査員の好みが入ってしまわないように客観的・体系的に評価される仕組みになっているんです。

―仲村さんが大会に挑戦しようと思ったきっかけは何だったのでしょうか?

そうですね…、勉強する状況に追い込んだというのはあるかもしれません。まずWCRCの前に、JCRC(ジャパンコーヒーロースティングチャンピオンシップ)というのがあるんです。日本国内の大会ですね。そこで2017年に優勝したので、今回日本代表としてWCRCに出場しました。

忙しい日常のなかでは日々の業務に追われてしまいがちですが、こういったコンテストがあると否が応でもそれに向き合わないといけない。勉強する時間を作らないといけなくなるんです。

実は僕、世界大会で使われる焙煎機を持っていなかったんですよ。でも持っていないからといって練習しなければ、勝てないじゃないですか。だからツテをたどって、県外の焙煎機を持っているお店に焙煎機と場所を貸してもらえるようお願いをしたんです。日本代表に決まった瞬間から覚悟を決めていたので、それから毎月県外まで勉強しに通っていました。もちろん、ものすごくお金がかかることなので一個人事業主にはかなり厳しかったですが、だからといってやらなければ結果が残せないし納得もできないので。

そんなふうに、厳しいながらも非日常な時間に身をおいて改めてコーヒーと向き合うことで、すごく勉強になることが多かったですね。

しっかりビター、でもフルーティ。樂園ブレンドの味わいの秘密

―樂園CAFÉのコーヒーメニューには、オリジナルで作っていただいた『樂園ブレンド』を使用しています。その味わいの特徴を教えていただけますか?

リクエストいただいた味わいのテーマというのが、年配の方にも若い方にも、どちらにもハマるような味わいを、というものだったんです。そこで、年配の方はどちらかというとしっかりめの苦味を好む傾向にあるので、深煎りをベースにしつつ、若い方が好むような浅煎りのフルーティさも出して。何度も試作して、リウボウの方にも試飲して意見をいただいて調整していきました。

どちらかが出すぎている感じではないんですけど、バランスの良い味わいが感じられるブレンドになっています。酸っぱくはないけど、ちょっとフルーティー。でも全体としてはどっしりしている。幅広い年齢層の方に美味しく飲んでいただけると思います。

―コーヒー初心者で、どれを選んでいいかわからない…というときに、選び方のアドバイスはありますか?

うーん、まずは飲んでみて、「もうちょっと酸味のあるほうがいい」とか「苦味を抑えてあるほうがいい」とか、自分がどういった傾向が好きなのか、いろいろ試して判断基準をもつといいと思います。

そもそも、コーヒー豆にはすごくたくさんの種類があって僕も把握しきれないほどなので、それならいろいろ試したほうが絶対面白いと思うんです。たとえば同じ農園の豆でも、品種や区画、ロット、粒の大きさ、収穫年で、またそれぞれガラっと違う味わいになったりするので。ワインと同じでコーヒーも農作物なので、いい年もあれば悪い年もある。365日、毎年同じような天気かって言うとそうじゃないですよね。
だから違って当たり前だし、それこそが自然。「今回はどんな味わいかな?」と一期一会の気持ちであれば、よりコーヒーを楽しめるんじゃないかと思います。


コラボレーショントークイベントのお知らせ

仲村さんと、バリスタでラテアート世界チャンピオンの称号を持つ下山修正氏のコラボレーションが、3 月16 日(土)・17 日(日)の2日間、樂園CAFÉ で実現します。

お二人の思うコーヒーの魅力や、コーヒーをより楽しむためのアドバイスなどについてお話いただくトークショーのほか、ラテアートの実演販売・コーヒー豆の限定販売会も実施。世界で活躍する2人が一堂に会する貴重な機会を、どうぞお見逃しなく。

イベントの詳細はこちらよりご覧いただけます。
https://ryubo.jp/cafe_coffeeevent/

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