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2017.12.26

OKINAWA

旧暦文化が色濃く残る、沖縄のお正月

今年も残すところ、あとわずか。いよいよ年末を感じる時期になってきました。本土とは異なる独自の文化が根付く沖縄は、お正月の過ごし方もいわゆる“日本のお正月”とは少し異なる部分があります。沖縄ではお正月をどんなふうに過ごすのか、本土とはどこが違うのか、ご紹介したいと思います。

沖縄には二つのお正月がある?

旧暦文化の根強い沖縄では、女の子の健康を祈願する節句『浜下り』(旧3月3日)や、稲の収穫祭である『六月ウマチー』(旧6月15日)、そしてエイサーが街を練り歩く『お盆』(旧7月13日~15日)などの主要な年中行事は、今でも旧暦の日付に基づいて行われています。
もちろん、お正月も例外ではありません。現代では家族や親戚が集まりやすいという理由から、新暦で祝うのが一般的になってきていますが、地域によっては旧暦の正月「旧正月(※1)」を祝う風習も、まだまだ残っています。

※1 2018年の旧正月は2月16日(金)

例えば、漁業の町である糸満市など南部の港では、旧正月の時期になると豊漁祈願として船に大漁旗がずらりと飾られます。
また旧正月と前後して、ヒヌカン(火の神)に今年1年の感謝と報告をする『御願解き』(ウグヮンブトゥチ・旧12月24日)や、あの世の正月『一六日正月』(ジュウルクニチー・旧1月16日)をおこなう地域や家庭もあります。
特に宮古・八重山地方では『一六日正月』が盛大におこなわれます。島外に出た親戚親類もこの日にあわせて集まり、お重箱に詰めたごちそうを持ってお墓参りに出かけます。

お正月の食卓には、どんなものが並ぶ?

沖縄にはかつて、年の瀬に海岸で豚を一頭潰してお正月のご馳走とする風習がありました。余った豚肉は長期保存のため塩漬けにし、年間を通してハレの日のご馳走として消費されていたようです。

今でも、沖縄のお正月の食卓には、豚の小腸をカツオ出汁で煮込んだ「中味汁(なかみじる)」や、豚肉や椎茸、カステラカマボコを白味噌で仕立てた味噌汁「イナムドゥチ」といった豚肉を使った汁物が並びます。また、一つの株にたくさんの芋がつくことから子孫繁栄の縁起物として、里芋に似た「田芋(ターンム)」という芋を使った料理が作られることもあります。

たくさんの家族や親戚一同が集まるために、近年では揚げ物やお惣菜を詰め合わせた市販の「オードブル」を用意するという家庭も多いようです。
このように、本土のお正月では定番ともいえる黒豆や伊達巻、数の子などの「おせち料理」や「お雑煮」は、沖縄のお正月の食卓では主流ではありません。

縁起物はどんなものを飾る?

沖縄では仏教や神道よりも、祖先を敬う「祖先崇拝」という概念が強く残っています。沖縄県民にとってお正月のメインは、仏壇のある本家に親戚一同が集まり、仏壇に手を合わせてご先祖様に挨拶をすること。そして集まった親戚一同でご馳走を囲んで過ごすことにあるようです。

そして、玄関などに飾るお正月飾りも本土とは少し異なります。本土でよく見かける門松や松飾りなどは一般的ではなく、多くの場合、門戸にしめ縄のみが飾られます。しめ縄は、わら縄をまとめたものにミカンなどの柑橘類、そして昆布を巻いた炭が付けられた比較的質素なもの。

諸説ありますが、炭はいつまでも朽ちないことから健康長寿、昆布は「喜ぶ」に意味をかけているといわれています。また、旧暦のお正月までしめ縄を外さず、そのまま飾っているという家庭も多いようです。

どうぞ、よいお年を

このように、沖縄のお正月は本土のお正月とは少し違った過ごし方をしますが、根底にある「新しい年の始まりをお祝いする」という部分は同じです。
この時期に沖縄を訪れたときは、デパートの食品売場や市場などに足を運んでみると、いつもとは違う、ちょっと珍しいものが見つかるかもしれません。いろいろと見てまわってみてはいかがでしょうか。

皆さんの新しい一年が健やかでありますよう。
どうぞ、よいお年を。

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